全日本トライアスロン宮古島大会参戦記 6 (バイク後半とラン前半)
何かサブタイトルをつけておかないと、後日自分で読み直す時にもどんなことを書いたのかわかりませんね(^^ゞ。
今はちょっと時間がないので、後日サブタイトルをつけて、他の記事もカテゴリを細かく分けて整理しようと思っています。
今はね、今はそう思っていますが、どうなるやら(^^ゞ。
さて、感動の宮古TAから1週間過ぎましたが、今でも大会のことを思い出していると、レース中の1シーンや献身的に一生懸命我々のために働いてくださったボランティアスタッフの方々のことがふとリアルに蘇ってきて、涙がポロポロっとこぼれることがあります。
誰かに見られたら恥ずかしいので慌てて拭うのですが、こんなことがいつまで続くのだろう?
いい大会でしたね~。
素晴らしい大会だったなぁ。
日和佐もさぎしまも加西もいい大会だったけど、大会のスケールが違うので、思い出のスケールもデカイんだなぁ。
来年もその次も、できることなら毎年ず~っと出たいと思いました。
と、こうやって書いているだけで涙が溢れてきちゃうよ。
困ったもんだ!
前回の続きです。
宮古島のバイクコースは、大きな坂はないけど風が強いと聞いていました。
たしかに長くて急な坂はありませんでしたが、坂がないってこともなくて、結構あったと思います。
だけど、上り坂は遅いくせにえらそうなことを言うようですが、たいした坂ではなかったですね。
高い山がない島だから、丘程度の坂でしたね。
風はレース前々日にクルマで下見した時にはちょっと吹いていて、あ~これが宮古島の南風なんだなぁって思ったのですが、これぐらいの風ならあんまり気にしないで走れるのではないかと思っていました。
レース当日は、下見した日よりも風は弱くて、島の西側を池間島へ北上するコースではちょっと追い風が吹いてるなぁということがわかるし、池間島から東平安名岬へ南下するコースでは、ちょっと向かい風っぽいなぁって感じるぐらいで、ボクはあんまり気にならなかったです。
池間大橋と来間大橋では横風に注意していましたが、鯉のぼりははためいていたものの、全く不安なくDHポジションのままで走ることができました。
順調に距離を伸ばしていたバイクパートでしたが、100kmぐらい走った辺りから股間が痛くなってきました。
トライショーツのパッドは薄くて小さいので、レーパンから縫い目をほどいて外したパッドにシャーミークリームをたっぷり塗りこんでおいて、バイクスタート前に股間に当てがってパッドの2枚重ねで走っていたのですが、それでも痛くなってきてしまいました。
ランスタートの前にこのパッドは外すつもりだったのですが、忘れて重ねたまま走り始めてしまい、しばらく走ってから思い出して外そうと思ってショーツの前から手を入れて探ったのですが、ずれてしまって尻の方でしわくちゃになっていたんですね。
いつ頃ずれちゃったのかはわかりませんが、そのせいで股間が痛くなってしまったのだと思います。
今後の改善点です。
股間が痛くてDHポジションを維持するのが苦痛になってきました。
時速20km以下に落ちるような上り坂ではあえてダンシングをして上半身のストレッチをしたり、平地でも時々体を起してブラケットポジションで走ったりと、なんとか股間の痛さを和らげようとしました。
あと50kmの辛抱だと思って我慢して走り続けるしかありませんでした。
股間の鍛え方が足りませんでした。
たしかに、もう長いこと股間を使ってないからなぁ(爆)。
もうすっかり枯れてますから(^^ゞ。
約150km走って、周回コースから陸上競技場に向かう道に右折しました。
ここからの残り5kmがけっこう長く感じた。
曲がって曲がってまた曲がって、すぐそこにあるはずのバイクフィニッシュの駐車場が遠い!
コーナーにグレーチングがある場所は、ゴムシートで覆ってありました。
そういう細かいところにも配慮してあるいい大会でした。
選手たちは走ることに専念できたと思う。
見覚えのある場所に戻ってきました。
放送でボクのことを、「兵庫県から初出場のぴよぴよ選手」と紹介しているのが聞こえた。
降車ラインの手前でシューズから足を抜いて、降車して裸足で走り始めると、
「熱い!」
「アチアチアジ~!」
アスファルトが焼けて熱い熱い。
よっぽどペダルからシューズを外して履こうか?と思いながらも、体は走っていた。
サドルを押して走るとカッコイイのだけど、スタート時にできないことがフィニッシュ時にできるわけもなく、ステムを持って必死に走る(^^ゞ。
ゆっくり走ると足の裏が熱くて火傷しそう(^^ゞ。
いや、マジでね、来年はバイクシューズでバイクラックまで走るようにしますよ。
あと2,3度高かったら本当に熱すぎて立っていられなかったかもしれません。
かと言って逆立ちするわけにもいかないしねぇ、手が熱いから(>_<)。
逆立ちできないし・・・・・ってそういう問題じゃないですね(^^ゞ。
中学生ぐらいのボランティアの男の子に誘導されて自分のナンバーのところまで走り、剱号をスタンドにかけた。
すぐにガーミンのスイッチをオン。
ボクが使っているガーミンF10はバッテリーが5時間ぐらいしかもたないので、ランパートだけ使うつもりで電源を切ったまま左手に着けていました。
バイクフィニッシュの直前に電源を入れて、バイクスタンドに着くとほぼ同時にスイッチオン。
だけど、安い機種のせいか、早ければ1分ぐらいで現在位置を捕捉するけど、遅いと5分ぐらいかかるし、走り始めちゃうと捕捉不能になるので、ランの準備をしている間に捕捉が完了しなければ右手に着けた時計のストップウォッチでラップを見るつもりでいました。
To Bike Finishのトランジションバッグから、バームとBCAA等を溶かしたぴよぴよスペシャルドリンクが入ったペットボトルを出して一気飲み。
補給ドリンクの入ったフラスコベルトを腰に巻き、キャップをかぶってCW-Xの5本指靴下を履いた。
CW-Xの5本指靴下は指先までしっかり履こうとするとひどく時間がかかるが、かと言っていい加減な履き方だと却ってマメができるかもしれないので、指先にちょっと余ってたけど適当なところで妥協してすぐに走り始めた。
その時にはF10はまだ現在位置を捕捉していなかったので、ストップウォッチをスタートさせて走り始めた。
いつ捕捉するかわからないのに待っていられない。
奇跡的に500mぐらい走ったあたりでF10が現在位置を捕捉してくれたので、少し遅れてガーミンも計測を開始。
バイクの正式記録は5時間14分31秒で、バイクの順位は372位。
バイクフィニッシュ時の順位は375位。
スイムフィニッシュ時の順位が548位だったから、バイクとトランジションで173位上がった。
バイク中にそんなに抜いた覚えはないんだけど、スイムフィニッシュからバイクスタートまでのトランジションでかなり抜いたのだろうと思う。
そんなことは後から知ったことで、レース中の当の本人はそんなことは知る由もなく、とにかく1秒でも無駄に時間をかけないように急いでました。
ショートディスタンスTAの時と全く同じ緊迫感でもって行動しました。
ショートに比べればロングではみんなノンビリしてるよ・・・・なんて聞いていたけど、ボクはそんな余裕はなくて、とにかく速く速くと思っていました。
サイコンの表示はこんなんでした。
これは月曜日にバイクを引き取りに行って撮った写真です。
ボクが使っているTUFOのタイヤが19mmと細いので、距離もスピードも若干高めに出ているようですが、目標にしていたアベレージ30km/hは確実に超えたので合格です。
時間が5時間6分と随分短いのはどうしてだろう?
いよいよ最後のフルマラソンスタートです。
走り始めてみると、わかっていたことだけど体がずっしりと重いし暑い!
ランスタートが1時過ぎだから一番暑い時間帯だったのだ。
走っているうちに徐々に気温は下がると、今ならそう思えるけど、その時はそんなことまで考えるだけの余裕も冷静さもなかった。
こんなに暑い中を42kmも走るのは無理だ!
棄権しよう!
簡単だよ、走るのを止めて、競技場まで歩いて戻ってやめますって言えばいいだけやん。
本気でそう思った。
ボクにはこういう弱いところがある。
ロングライドに出かける前、しんどそうだな、止めようかなって思う。
今日は走らなきゃ!という日に、小雨がぱらついた、風が強い、寒い、どうでもいい用事ができたと言い訳してはサボってしまう。
何かしら理由をこじつけて、なんとか体裁よく目の前の困難から逃げる方法はないか?と考えてしまう。
今ここでオレが棄権したって誰もオレを責めないよ。
脚が攣って攣ってとても走るどころじゃなかったって言えば言い訳になるじゃん。
本当に攣ったのかどうかなんて誰にもわからないんだし、この暑さはヤバいぞ、棄権しよう!
本気でそう思った。
ボクにはそういうずるいところがある。
それが自分でよくわかっているから、そういうところがイヤでイヤで、少しでも強くなりたいと思って今まで頑張ってきたんじゃないのか!
弱い自分から抜け出したくて、400kmも走ったりトライアスロンにも挑戦したんじゃなかったのか!
今更、この期に及んでなんと情けないことを考えるのだろう!
応援してくれている仲間達や子供達や、宮古島の方達に顔向けできないようなことはしないと誓ったハズじゃなかったのか!
走りながら情けなくて泣きそうになった。
唯一の救いは走り始めが下り坂だったこと。
いきなりきつい上り坂だったら、本当に棄権してしまってたかもしれない。
あ~情けない。
目標はサブ4だけど、もういい!
とにかく必ずゴールすることと何があっても絶対に歩かないこと、たとえ歩いている選手に抜かれるぐらいになっても絶対歩かないにしよう!と決めて走り続けた。
少し走ると見たことのある場所に来た。
あっ、宮古島市役所やん、今朝ここでバスに乗ったんや。
と言うことは・・・・右方向を見ると、宮古第一ホテルもすぐそこやん!
なんや、こんなに近かったんや(^^ゞ。
バイクコースの下見の後に、ランコースの下見もしかけたんだけど、バイクコースみたいな案内表示がなくてわからなくてしなかったんですよね。
やっときゃ良かった(^^ゞ。
やがて、片側2車線の大通りに出た。
おっ、こんな道も走るんや。
ここはレンタカーの店舗の近くやん。
アスファルトの上を吹いてくる風が熱い!
交差点では揃いの青いTシャツを着たボランティアスタッフの方と警察の方が協力して、クルマを止めて選手たちを優先してくれる。
み~んなが協力して選手たちが気持ちよく安全に走れるようにしてくれてるんだなあと思うと、涙が出そうになる、いや何度も出たよ。
いい加減なことはできない。
少し走って重かった体が徐々に軽く感じられるようになってきたこともあって、消えかかっていた闘志の炎がチョロチョロと燃え始めた。
大通りから片側1車線の普通の道に入ると、両側に畑や草地が現れ始めて、ちょっと気温が下がったような気がした。
暑い!きつい!しんどい!
前に見える選手達も皆似たような重い足取りだ。
そりゃそうだ。
スイムとバイクが終わってボクの前後にいるような選手は、ランの実力も似たり寄ったりのハズだ。
みんな同じように苦しく暑いのだ。
オレだけじゃないんだ。
遠くに見えていた選手にジワリジワリと追いついて、ジワリジワリと抜いていくことが多くなった。
時々抜かれることももちろんあったけど、しばらくするとまた抜き返すということが何度かあった。
みんなしんどいんだろうなぁ。
こんな暑い中をようやるなぁと思うとちょっと元気が出てきた。
2個のフラスコにたっぷりと高カロリーの補給ドリンクを入れていたのが重く感じた。
不味いしこんなに飲まないと思い、ほとんど捨ててしまった。
ふと見ると、前の選手たちがみんな歩道を走っていた。
太陽がわずかに傾いて、歩道に街路樹の影ができていて、みんな少しでも日陰を求めて歩道を走っていたのだ。
ボクも迷わず歩道を走った。
だけど、日陰の歩道は長くは続かなかった。
風は弱い追い風だったようだけど、ランの時の追い風ってよほど強く吹いてくれないと恩恵を感じにくい。
恩恵どころか、ほとんど無風状態になるから却って暑い!
まだ無風の方が走行風を感じて涼しいぐらい。
折しも右後ろから直射日光を浴びて、露出した肩が焼けるように熱い。
キャップを後ろ向きに被って、少しでも首筋に日光が当たらないようにした。
そんな中、エイドはまさにオアシスだった。
空腹感は感じなかったので、水をたっぷり含んだスポンジをもらって頭、肩、腕にかけて、紙コップの水やコーラを飲んだ。
キャップとトライショーツの中に氷を入れて、大事なところを冷やしながら走った(^^ゞ。
トップの外国人選手とすれ違った。
凄いね!
もうこんなところまで帰ってきたんだ!
少し間をあけて、2位になった西内選手とすれ違った。
西内選手は大阪でトライアスロンスクールを開校されていて、昨年6月に兵庫県神戸市の須磨海岸で、そのスクールのオープンウォータースイミング練習会にビジター参加させてもらったので、彼の名前と顔は知っていた。
TAのウェアについて質問したところ、親切に答えてくれたことも覚えている。
凄い!西内選手!
なんとか追いついて!
後で知ったことだけど、脚が攣りながらも幼い子供さんに早く会いたいと思って必死に走られたそうだ。
素晴らしい!
10kmほど走ったところで、CEEPOの田中社長に追いついた。
うわぁ、先行されていたんだ(^^ゞ。
あの重そうな体で(失礼!)、凄い!
「インフィニティのぴよぴよです、頑張ってください!」
と声をかけて抜かせていただきました。
あと数kmで折り返しというあたりだったか、突然大声で名前を呼ばれた。
「ぴよぴよさん、Strange manです!」
何度かコメントをやりとりしたブログ『Strange manどこへ行く』のStrange manさんが、ボクのナンバーを見つけて声をかけてくれたのだ。
お互いのナンバーしか知らなかったので、バイクを預託したスタンドの彼のナンバーの所に行ってみたのだけど、会えなかったのだ。
俯いて走ることが多いので、彼がボクを見つけてくれなかったら気付かなかったと思う。
Strangemanさん、よくぞ見つけてくださいました。
ありがとうございました。
咄嗟に
「頑張ってください!」
と叫ぶように言うのが精いっぱいでしたが、元気づけられました。
それにしてもデカイ声でしたね(^^ゞ。
ボクも声はデカイ方ですが、あの声には負けますね(^^ゞ。
ランコースがどんなコースなのか全く予備知識を持たずに走り始めたのだが、前日に参加したパワーバーのオープンウォータースイムの講習会で講師の方が、
「上り下りがかなりあるので、下りを走る時は、帰りはここを上るんだなぁって思いながら走ってください。」
とニヤニヤしながら言われたことを目の当たりにすることになった。
街中を抜けて、サトウキビやタバコの畑が広がり、時々集落が点在するような長閑な場所で、ず~っと下っている道が見えたかと思うと、その先がず~っと上りになっている。
あひゃぁ、あの坂を上るのか!
上っては下り、下ってはまた上る。
当然だけど、土地の起伏がそのまま道の起伏になっている。
総社吉備路マラソンのコースもアップダウンが激しいと聞いたけど、あれより激しいなと思った。
ストロングマンは甘くないのぅ(>_<)。
できるだけ前を見ないようにして下を向いてひたすら同じ動作を続けた。
千里の道も一歩から。
走ることを止めなければいずれ終わる。
走り始めはほとんど無風に感じていたのが、気が付くと横方向から風が吹いて濡れた体に心地よく感じるようになっていた。
おっ、涼しくなってきたぞ!
遂に折り返し点に来た!
やった!残り半分21kmだ!と思うと自然に笑みがこぼれた。
なかなかいい写真じゃないですか(爆)。
続く・・・・・(^^ゞ。
いつになったら終わるのやら(^^ゞ。
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by piyopiyodesu | 2014-04-29 09:46 | 宮古島トライアスロン | Comments(6)
そんなにやめたいくらいツラいランスタートだったようには、見えませんけど、そりゃあキツいですよね。
続きを楽しみにしております❗️
これまでのいろんな大会でも感動の連続でしたが今回のは突出していそうですね。そして、いつもながら、モデルがいいからでしょうか?すごく印象に残る写真が多いです。がんばった人のみが放つことのできるオーラなのかもしれませんね。
続きが楽しみです。
事の重大さに気付きやめようかなと思った事がありました。
その時上司に「一度決めた事を辞めると
これからずっとそういう人生を送ることになるよ」と言われ、
弱い自分を反省し、がんばって完走した事を思い出しました。
ぴよぴよさんがそんなに弱い人には見えませんが ... (^^;)
自分のことと重なり(スケールは違いますが)うるうる感動です(ノ_・。)
その上司の方は分ってらっしゃる!
自分で決めたことはやり抜く、たとえ挫折することになったとしても精一杯やり抜こうとしてもがくことで成長しますね、何事もね。