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SIT(スプリント・インターバル・トレーニング)

 山友達のNさんから譲ってもらった中古の固定ローラーを使って、数ヶ月前から細々とトレーニングをしています。

仕事が終わって帰宅して、晩御飯を食べて一服して、腹がこなれたころにさぁやるか!っていう感じです。

30分ほどでも汗びっしょりになるので、終わったらお風呂に直行です。

始めたころはこんなメニューでやってました。

5分アップ。
軽いギアでCAD90以上で回す。

1分もがいてできるだけ高回転で回す。
1分ゆっくり回して休憩。

上の2分を10本。

2,3分ゆっくり回して呼吸が落ち着いたら、筋繊維が切れそうなぐらいの一番重いギアにして片足ペダリングで数分。


だいたい30分で終了。

とまあ、こんな感じでした。
ところが、これが結構きついんですよ。

1分もがくって実際にやってみると、かなーりタイヘンなんですよね。
たった1分だけど長いんだなぁ。

仕事でいい加減疲れていることもあって、1分間全力でもがき続けるってのが情けないけど無理なんです。
1分継続するためにセーブしちゃうんですよね。
セーブしないことには1分続かないって言ってもいいかな。

セーブしちゃうことも含めて、それがその時に可能な全力なんだという考え方もできなくはないでしょうが、手抜き感は否めないです。

しかも10本も(>_<)。
しんどい日は本数を減らすこともままありましたが(^^ゞ。
サボるのは簡単なのだ(^^ゞ。

1分の休憩(軽く回す)だけでは十分に心拍数が落ち着かないもんだから、回数を重ねる毎にますます全力の度合いが落ちてきちゃう。

運動強度が落ちれば効果も落ちる。
チンタラ回しても効果は上がらない。

だんだんとローラートレーニングするのが億劫になってきて、なんだかんだと言い訳をしてサボる日が多くなってしまいました。
毎日やってたわけじゃないですけどね、週に3,4回はやってました。

今日は昼休みに走ったから(ローラー)やんなくてもいっか。

明日は長距離走るつもりだからやんなくてもいっか。

昨日やったしな、今日は休むか。

てな感じです。

固定ローラーに固定された青空号に乗ってしまえばヤル気がでるんですけど、乗るまでが問題なんですよね。


どんな効果的なトレーニングでも継続できなければ全く意味が無いので、トレーニングの内容を改めることにしました。

例の本『毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる!』

に、マラソンを速く走るためのクロストレーニングの一つとして、バイクでのトレーニング方法が紹介してあるのですが、できるだけ短時間でできるだけ楽をしてできるだけ効果を上げたいと日々模索しているボクにとって、ピッタリな方法が書いてありました。

どんな方法かは、ボクの下手な説明を読むよりもこの本を読めば明らかなことですが、簡単にご紹介しますね。

スプリント・インターバル・トレーニング(SIT)という方法です。

2008年に発表されたある研究結果で、

①週に5回、「ややきつい」ペースで40~60分間自転車を漕ぐグループと、

②週に3回、30秒間全力で自転車を漕ぐトレーニングを4分半の休憩を入れて4~6回反復したSITグループ

を比べたら、どちらも同程度の最大酸素摂取量の向上が起こることがわかったそうです。

①の運動時間は1回50分として週に250分。
②は一度に5回として週に75分、しかもその90%は休憩。

1/3以下の時間で同じ効果を得られるのなら、絶対の方がエエですよね(^^ゞ。

この本は隅々まで読んでいたはずなのに、最初に読んだ時はあまり興味を持たなかったんですね。

今じゃこれを実践しています。
たった30秒でいいんですよ!

1分もがいて1分軽くっていうのはかなりきつかったけど、30秒だけでいいなら全力も全力、固定ローラーが壊れはしないかっていうぐらい出力100%をなんとか維持できます。
しかも、4分半も休める(軽く回す)と、心拍数もすっかり落ち着いて、次の30秒もまた全力で回せるので、高い運動強度を保てます。

過負荷の原理でいうと、普段のペダリングでは使わないような高い負荷を掛けてこそ、強い筋肉に成長するんですよね。

しかもしかも、僅か30秒を5本とは言え、汗びっしょりになるし、ローラーはグワングワン音を立てるし、(ウィンウィンかな(^^ゞ)下ハンドルをがちっと掴んで血管が浮き出て、拭いても拭いても汗が吹き出してくる腕を見ながら全力で回すと、オレは頑張ってるんだ!っていう満足感を得られます(^^ゞ。

こういうのって案外大切なんですよね。
せっかくのトレーニングですから、ヤッタ感、満足感を得られるのっていいことですよね。

しかもしかもしかも(^^ゞ、週に3回、一日おきでいいなんて、こんな素晴らしいトレーニングってないよ(爆)。

(週3でいいとは書いてないんですけどね。週2でも効果はあるでしょうし、週4や週5ならもっと大きな効果を得られるのかもしれませんが、週3以外のことは書いてないので不明です)


この研究結果が発表される前は、短時間の全力運動は、取り込んだ酸素を使って脂肪をエネルギー源とする有酸素運動とは違って、酸素を使わずに筋肉内に蓄えてあるグリコーゲンをエネルギー源とする無酸素系の運動だから、マラソンのような有酸素系の持久的な運動のためのトレーニングとしては適していないという説が有力だったそうですが、同じような研究を2010年に実施したところ、SITグループでは主に筋肉が酸素を取り込む抹消の筋機能の向上が起こって、最大酸素摂取量の向上につながっているということがわかったそうです。

一方ののグループでは、主に心蔵が大きくなって血液を送り出す能力が上がったそうです。

要するに、トレーニング内容の違いによって、効くところが違ってくるってことですね。

心肺機能と一言で言っても、いろいろな要素が絡み合っているんですね。

心蔵の能力。

肺自体には筋肉は無いので、肺を膨らましたりしぼめたりして換気する呼吸筋と呼ばれる肋間筋や横隔膜等の能力。

酸素を筋肉(主に遅筋)に届ける毛細血管の能力というか発達度。

運ばれてきた酸素を使ってエネルギーを産生するミトコンドリアの能力(大きさや数)。

どれが欠けても心肺機能は向上しないわけで、全てをバランス良く発達させていくことが重要なんでしょうけど、自分にはどれが足りていてどれが足りていないのかなんてわかりませんから、効果がありそうだと思ったトレーニングをとにかく続けるってことが大切だろうと思っています。

そのためには継続可能なトレーニングであることが必要なわけで、三日坊主に終わってしまうようなトレーニングでは意味がないんですよね。

どんなきついトレーニングでも続けられる鋼鉄の意志を持つ人ならいいけど、ボクのような凡人には難しいことです。

ボクはSITがとーっても気に入りました(^^ゞ。

心蔵と肺の機能は、休みの日の長距離サイクリングやランニングや水泳で鍛えられていることでしょう(^^ゞ。

実際、激しい運動で心拍数が上がっても、ちょっと休めばすぐに落ち着くようになったしね。

SITはローラーがなくても実走でもできますよね。
ただし、交通状況には十分注意することは言うまでもないですけどね。

ローラートレーニングは退屈なので、短時間でさっと終わるけど効果はあるっていうやり方がいいですよね。

ビデオを観ながらとか、本を読みながらじゃなくて、目的意識を持って集中してやるのがいいそうですよ。

マラソンを速く走れるようになるためのクロストレーニングとして、バイクでのSITについてご紹介しましたが、最大酸素摂取量が向上すれば、マラソンに限らずバイクにも有効だし、ランニングで同様の短距離全力ダッシュをやっても同様の効果が得られるだろうと推測できますね。

ただし、バイクより足腰への負担がかかるランニングのダッシュで、故障しないように注意が必要ですけどね。
上り坂でのダッシュならスピードが出過ぎないので故障の危険性を少なくできるようですよ。

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by piyopiyodesu | 2013-10-23 21:30 | ロードバイク | Comments(4)  

Commented by hiro at 2013-10-23 22:49 x
ぴよさんすごいな
行動力も情報を整理して取捨選択するのも億劫な事ですから
見習わないと…
Commented by あにぃ at 2013-10-24 13:52 x
「全力」という言葉が気になったんでコメします。
これまで100レース以上こなしてきて、トレであれレースであれ、息はハーハーゼィゼィ、心臓バクバクやったあとは、乳酸貯まるし疲労度がハンパなかった。回復にも時間がかかるし。短期的なダメージはこれぐらいやけど、過負荷時は活性酸素も同時に発生してるはずなので、長期的に見れば老化や癌化を促進してることになる。言わば高負荷運動は身体能力を高める反面、自らの体を傷つける両刃のやいばやないか、と思う。一方でロングトラを10~12時間かけて完走しても案外、体が受けるダメージは少ないのが実感。言いたいのは、ぴよさんの目指してる方向は何やったっけ?ってこと。教則本には逆効果が書かれてないからね~ 以上はあにぃの個人的所感なので無視してもらって結構。
Commented by ぴよぴよ at 2013-10-24 20:50 x
hiroさん、楽して速くなる手段には目がないんです(^^ゞ。
Commented by ぴよぴよ at 2013-10-24 21:04 x
あにぃ、心配していただいてありがとうございます。
LUMINAの8月号に、同じようなことが書いてありました。
「長年に亘る高強度の有酸素トレーニングは、不整脈、心筋線維症などの心筋障害を引き起こすリスクが高い」
「毎日の運動習慣は癌や心疾患のリスクを低減させるが、それは1日15分の場合であって、1時間近く、しかもハードな有酸素トレーニングはかえって疾患リスクや死亡リスクを高める」
抜粋ですがこんなことが書いてあります。
これって、もっともっと激しいトレーニングを長時間やってる人のことであって、ボクのトレーニングの強度と時間なんて危険な範囲にかかりもしないと思っていました。
いろんなトライアスリートの方のブログを読むと、一ヶ月でスイム30km、バイク2000km、ラン300kmぐらい走っている方もいて、こういう人はやばいんじゃないの?ぐらいにしか思っていませんでした。
ボクは手抜きしまくりで、実はブログに書いてるほどやってないので(^^ゞ、大丈夫と思っています。
あにぃ、TAシーズンを終えて反省会をまたやりましょう!
幹事お願いします(爆)。

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