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石見グランフォンド2013 その2

 前回の続きです。
大田市長さんや市議会議員の方たちの一言スピーチに続いて、ルールとコースの説明がありました。

事前に送られてきた走行ルールには、「下り坂での自転車・自動車の追い越し、スピード出し過ぎの絶対禁止」と書いてありました。

下りで抜いたらアカンのかいな?

A型で几帳面なボクとしては、これは確認しておかないわけにはいきません。
なんとなく意味はわかるけれど、独りよがりな解釈は慎むべきですよね。

一言で下り坂と言ってもいろんな下り坂がありますからね。

エントリーに際し、ルールを守って大会係員の指示に従う旨の誓約書にポチっとした以上は、例え理不尽と思われるヘンなルールが適用されたとしても、それに従わなければなりません。

下り坂での追い越しが本当に厳しく禁止されるのであれば、たとえ下りで大渋滞が発生したとしても、ルールは守らなければならないし、その辺は適当ですというような、あってないようなルールなら書かない方がいいですよね。

質問してみると、

「どんどん抜いても構いませんと書いちゃうと危ないので、対向車がある時には抜かないとか、時には声を掛けてから抜くとか、後ろから車が来ていないか確認するとかして危険のない範囲であれば抜いてもいいです。」

という返事でした。

まあね、主催者側の気持ちはわかるけど、それならそうと、ブリーフィング時にきちんと説明するか、そのように書いておくべきじゃないかな。

参加者を子供扱いしているような気がしますね。

他の選手達はこのルールを読んで何とも思わなかったのかな?
ボクが几帳面過ぎるのかいな?

とりあえず、下りでも安全に配慮すれば思い切り抜いてもいいってことがわかって安心しました。

DHb付きの青空号は下りが速いですからね。
下りで追い抜き禁止なんてことになったら困っちゃいます。


予定どおり7時15分にレースは始まりました。

レースではないのですが、ボクは一つの目標を持ってレースのつもりで走りましたのでレースと書きます。
人と競うレースではなく、自分の走力を試すレース、自分の限界に挑むレース、自分の力を出し切って少しでも早くゴールするレースです。

レースと書けば3文字で済むので、記事を書くのが楽チンというのが大きいのですが(爆)。

混乱を避けて約10人づつの集団が、10~15秒間隔ぐらいでスタートしました。

ボクは4番目か5番目ぐらいでスタートしました。

スタート・ゴール地点の久手海水浴場の駐車場から、日本海を左に見て走ります。

すぐに右折して、大田市の市街地へと向かいました。
スタート直後なので比較的ゆっくりしたペースで、小集団がほぼ等間隔で走っていくのが見えました。

市街地と言ってもこじんまりした町並みなのですが、信号が結構あって、何度か赤信号で停車しました。

赤信号で集団が分断されたり、前の集団が後ろの集団に吸収されたりしつつ、大田市街地を抜けていきました。

何度目かの赤信号で停車していると、一人の若い男性が追いついてきて話しかけてこられました。

「コギコギさんですか!ブログ見てます!」

この日ボクが着ていたのが臨時漕会のチームジャージだったので、丸に「臨」の字のジャージを見つけて追いついてきてくださったようです。

「ありがとうございます。だけどボクはコギコギさんじゃなくてぴよぴよって言うんですよ。」

「・・・・・・・・・・。」

「頑張りましょうね!」

コギコギさん、代わりにお礼を言っておきましたよ(^^ゞ。

すぐに青信号になったので、ゆっくりお話する間はありませんでした。

ボクに追いつくためか彼の呼吸が乱れていたのが気になりました。

その後いかがでしたでしょうか?

市街地を抜けると、信号もクルマも少ない走りやすい道へ出ました。

小集団は時に大きくなったり小さくなったりしながら、第1CP(チェックポイント)を目指しました。

集団の後方に位置しながら、ちょっと遅いペースだなあと思っていたら、いかにも速そうな2人が抜け出していきました。

一瞬迷った後、その2人を追うことにしました。

小集団を一気にパスして単独走へ。

集団を風除けにして楽チンに走っていたのが、単独走になった途端、空気の壁を感じます。

あまり一気にペースを上げすぎると、せっかく追いついても疲れて付いていけないってことになってしまうし、かと言って単独走が無用に長くなるのも避けたいので、無理のない範囲でジワジワジワジワ距離を詰めていきました。

こういう時にはDHp(ダウンヒルポジション)が有効ですね。
DHbの上に身体を伏せてできるだけ姿勢を低くすると、見た目はまるで若い女の子との浮気がバレて、畳に額を擦り付けて奥さんに謝っているような姿に見えますが、空気抵抗が格段に小さくなるので、ブラケットポジションで走るよりも同じ出力のペダリングでも5%ぐらい速く走れるんです。

ボクはスロースターターって言うのか、本調子になるまでに時間がかかる方なのではないかと思うんです。

走り始めの30分ぐらいはすぐに息が上がるし脚は重いし、こんな調子で200kmも走れるんかい?と不安に思うんですけど、30分から1時間ぐらいすると呼吸が安定してきて、少々のハイペースでも平坦なら付いていけるようになって、さらに50~80kmぐらい、時間で言うと2~3時間走ると絶好調になって、それがずーっと続くんです(^^ゞ。

ホンマカイ!

ちょっと遅いペースの小集団から抜け出した2人。
走り始めでまだ脚が重かったのですが、DHpのお陰で間もなく追い付いてドラフティングできました。

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200kmを8時間以内に走りきることができるかどうかは、自分より格上の選手にくっ付いていかに長くドラフティングできるかどうかが大きく影響してきます。

誰かがボクを風除けに利用してドラフティングしていても、ボクはなんとも思いません。
遠慮がちに車間距離を開けて付いてくる人がいたら、どうせドラフティングするなら、できるだけくっ付いて走ってくれる方がボクも多少楽になるから、もっと車間距離を詰めて付いてきてって思うぐらいです。

もしかしたらボクが走りながらよく放屁することを知っているのかもしれません(^^ゞ。

疲れたから先頭を代わってくれなんて合図したことないし言ったこともありません。

ボクで良ければいくらでもドラフティングに利用してもらっていいですよっていう姿勢です。

何故か?
それはボクが人と競うつもりが全然ないからです。

自分で設定した目標を達成することしか考えて無いので、抜いた抜かれたは全く気にしないからです。

集団走行の醍醐味として、ドラフティングは大いに利用しますけどね。

上の写真の2人にくっ付いていいペースで走り続けましたが、ボクが付いていけたのはやっぱり平坦な道だけでした(>_<)。


第1CPが近づいて上りにかかると、この2人には付いていけませんでした。
もっと上りをなんとかせにゃいかんのぅ。

石見グランフォンド2013 その2_c0236857_8133578.jpg


抜いたり抜かれたりしながら15kmほど走ったところで、サドルが前後に動くのに気付きました。

前寄りに乗ると前下がりになり、後ろ寄りに乗ると後ろ下がりになる。

うわっ、なんでこんな大事な時にサドルが動くねん!
レース前に増し締めしときゃよかった。

余計な停車はなんとしても避けたかったので、第1CPで締め直すことにしてできるだけ中央に乗るようにして走り続けました。

第1CPに到着。

スタンプカードにスタンプを押してもらい、自分のゼッケンNOの欄に署名して、紙コップのアクエリアスを一杯もらって飲みました。
サドルバッグから6角レンチを出してサドルのネジを締めてすぐにスタートしました。

第2CPも同様にしてすぐに再スタート。
第1CPではまだまだ選手が多くて、ドラフティングする宿主に事欠かなかったのですが、第2CPでは選手がまばらになり、すぐにスタートしたまではよかったのですが、前にも後ろにも誰もいないという状況でした。

一人旅か?
しんどいな。
誰か追いついてきてくれるのを待つか?

と思っていたら、100mぐらい前方に速そうな2人が走っているのに気付きました。
あの2人に追いつくのはタイヘンそうだけど、楽するためには多少の犠牲を払うのも仕方なし。

DHpでグイグイ追いかけました。

天が味方してくれたのか!彼らはT字路の赤信号で引っ掛かったので、なんとか追いつくことができました。
再び寄生走行開始(^^ゞ

写真はないけど、この2人も速かったなぁ。
川沿いの道で向かい風だったのに時速35kmぐらいで巡航してましたから、随分助けていただきました。

この写真はどの辺りだったか?
似たような山道の連続なのでよく覚えていないんですけど、第2CPの前だったか後だったか?
たぶん後だな。

センターラインの無いこんな狭い山道をい~っぱい走りました。

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道の両側から木々が覆いかぶさって日陰になっている狭い下りでは、砂は浮いてるし尖った小石は落ちてるし、コケは生えてるし濡れ落ち葉があるしで、滑りそうでこけそうで怖かった(>_<)。

前半の割と早いうちにそんな危険な道を見ちゃったせいで、その後の狭くて見通しの悪い下りでは、警戒し過ぎて全然スピードが出せませんでした。

慎重過ぎるぐらいの方が落車するよりはいいんですけどね。

前を行く赤いジャージの方にも随分長く引いていただきました。

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ワインディングの狭い下りでは、ボクは怖くてスピードが出せず、車間が開いてしまうのですが、平坦路や上りになると追いつくっていう感じで、くっついたり離れたりしながら彼の後ろを走りました。

見通しの悪い狭い下りでは、先行者がいてくれるとコーナーのRが予測できて走りやすいんですよ。

センターラインのある広い道に出てからも彼の後ろにピッタリくっ付いて走っていると、遂に彼が前に出ろと合図しました(^^ゞ。

一応釈明しておきますとですね、2回ぐらい上りでボクが彼の前に出たことがあったんですよ。
だけど、彼はすぐに抜き返したので、ボクの後ろで楽をしようなんて全く考えていない男前な方なんだなぁと思って、ドラフティングさせていただいてたんです。

彼が合図したのが、ちょうどボクが最も得意とするゆるい直線の下りだったので、すぐさま前に出てDHpでガシガシペダルを回しました。
特別加速したというわけじゃなくて、自分のペースで走っただけなんですけど、スピードが出れば出るほど、空気抵抗が増せば増すほど、DHpは有利になると思うんですよね。

時速40kmを軽く超えていたので、彼は付いてこれないだろうなぁ(^^ゞ、怒ってるかなぁ(^^ゞ、申し訳ないけどしょうがないよなぁ(^^ゞと思いながら、しばらく走って振り向いたら誰もいませんでした(爆)。


背中のポケットにパンをたくさん突っ込んで走る方。
ヴァームを飲んでいればこんなにいらないのに・・・・・(^^ゞ。

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ボクはもちろんレース開始の30分以上前に、スーパーヴァームを飲んでいました。
半分走ったところでもう一袋飲むつもりで、顆粒タイプの水無しでも飲めるのを持っていましたが、走るのに夢中で飲み忘れました(^^ゞ。

念のためにパワージェルを4個ポケットに入れていました。
ちょっと小腹が空いたなぁと思った時に走りながら2個だけ飲みました。

エイドステーションで用意してある食料は、食べ放題ではなくて、一人おにぎり2個、かしわ餅2個、豚汁1杯、プリン1個ぐらいだったので、それだけでは足りなかったかもしれません。

50kmを過ぎてボクの脚は軽く快調に回るようになっていました。
平坦路ではどんなに速いペースの人にでも付いて行けたのですが、上りになるとすぐに離されてしまいました。

その度に新しい宿主を見つけて寄生走行です。

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写真がどの辺りなのかさっぱり分かりません(^^ゞ。
もう適当です(^^ゞ。

第3CPは200kmコースにはなくて、第4CPに着きました。

第1、2CPには飲み物だけでしたが、ここはほぼ中間点ということで食料が用意してありました。
山菜おにぎり2個、かしわ餅1個と豚汁です。

食べ過ぎると腹が苦しくなるので、おにぎり1個を豚汁で流し込んで、かしわ餅を食べてすぐにスタートしました。

第2CPで一人旅になった教訓を生かして、食べながらも誰か出て行く人がいないか物色していました。
ちょうど速そうな二人組が出て行く所だったので、口をモグモグさせながら青空号に飛び乗ってすぐに追いました(^^ゞ。

快調に飛ばす2人!
快調に寄生するボク(^^ゞ。

お2人は揃いのレーパンだったのでお仲間だったのでしょう、2人で先頭を交代してボクには先頭を要求されませんでした。

最高のパターンだね。

走行距離が100kmを超えて、ボクは絶好調でした。
ペダルを回しても回しても疲れる気がしませんでした。
右折して踏切を通過してゆるい上りになっても付いて行けてたんです。

先導の大型オートバイが我々3名の前を走っていました。
運転手の背中には大きく「1」と書いてありました。

ひょっとしたら、これは先頭集団か?
CPで休憩しているウサギさん達をかなり抜いたからな、上りではかなり抜かれたけど、カメ作戦で抜き返したのかもしれないな。

我々が先頭集団だったのかどうかは確かめられませんが、かなり前の方を走っているのは間違いないようでした。

カメ作戦は順調に進んでいたのです。

しかーし、幸せな時間はそんなに長くは続きません。
傾斜がきつくなるにつれてやっぱり付いて行くのが難しくなってきました。

シッティングのままグイグイ上って行く二人。

ダンシングしてもどんどん離されてしまいました。
まだ100km残ってるし、無理は禁物。

諦めてマイペースの一人旅で上るしかありませんでした。

そしてこの後、最悪の悲劇に襲われたのでした。
あそこでもうちょっと頑張って2人に付いていってたらあんなことにはならなかったのに・・・・・・(>_<)。

ボクに襲いかかった悲劇とは一体何だったのでしょうか?

ボクは無事に帰還してブログを書くことができたのでしょうか?

それとも・・・・・(^^ゞ。

続く。

ポチっとしていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします~(^^ゞ。

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by piyopiyodesu | 2013-05-16 12:58 | ロードバイク集団走行 | Comments(6)  

Commented by おばさん at 2013-05-16 14:02 x
ありゃ…もしもし? 「ぴ」さんも「コ」さんみたいに いい所で切るわけねf^_^;)
Commented by サカイ at 2013-05-16 15:33 x
はじめまして。
CP1までの写真で前を引いてた者です。

気分を害するかも知れませんが・・・
DHバー使用時にドラフティングするのは止めていただけませんか?
なぜかと言いますと、DHバーを握ってる間、当然ですがブレーキは使用できません。公道ですから、どんな落下物が道に落ちているかも分かりませんし、前走者がブレーキをかけないとは限りません。
その場合、落車がなくても接触→RD破損→走行不能という事態も十分に考えられます。
そのほかに、DHバーの体勢だと前方確認、後方確認ができにくい状態ですので、不測の事態が起こった場合の回避行動に支障をきたす恐れがあります。
また、後ろに付く際には一声かけていただけたらとも思います。

石見GFの車両規則にDHバーの使用が禁止されていませんでしたが、上記のような安全の問題があるので、サイクリングイベントでは使用すべきでないというのが私の考えです。実際、DHバー使用禁止のサイクリングイベントもあるのは、こういった理由からだと考えます。
ご自身の安全と、参加者の安全があってこそのサイクリングイベントですので、DHバーの使用について、ご一考いただければと思います。
Commented by ぴよぴよ at 2013-05-16 16:21 x
おねえさん、長くなっちゃったのでね(^^ゞ。
ちょっと待ってね(^^ゞ。
Commented by ぴよぴよ at 2013-05-16 16:47 x
サカイさん、コメントをありがとうございます。
気分を害したりしません、よく書いてくださいました。
エントリー前にDHバーを使ってもいいことを確認しました。
ご指摘の危険性は認識しているつもりでしたので、DHバーを使うのは単独走か先頭を走る場合だけにするつもりでいたのですが、DHポジションで走ると楽なもので、見通しが良くて障害物がない場所ではドラフティング中であっても時々DHバーを使ってしまったのは事実です。今後は気をつけたいと思います。
後ろに付く際の声掛けについては、通常のサイクリング時に見ず知らずの方の後ろに付く場合はもちろん声掛けしますが、石見GFのようなサイクリングイベントでは、集団になって走るのが当然と思っていたので声掛けはしませんでした。ボクが声を掛けられたこともありませんでした。こういう公道でのイベントに参加するのは昨年のツール・ド大山に続いて二度目でしたので、そういうものだと思っていましたが、黙って後ろに付くよりは一声掛ける方がお互い気持ちいいだろうとは思いますので、次回からは一声掛けるようにしたいと思います。
Commented by a-elf at 2013-05-16 21:19
コギコギさんって声かけられましたか・・・
やっぱり有名なんやぁ~(^_^;)
Commented by ぴよぴよ at 2013-05-17 11:20 x
コギコギさん、あのジャージは目立ちますからね。
あんなでかい漢字が書いてあるジャージは見たことないですからね。
コギコギファンは全国津々浦々にいるようです。

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